魁2000.1.15
日本能率協 県庁診断の結果

時間意識薄い、仕事の無駄多い・・・
最大で2割の人員削減可能
改善ポイント 効率化と外部委託
人件費 年間119億円の節減に

 仕事の無駄を省けば、最大で二割の人員削減が可能−。県が民間シンクタンクに委託した県庁診断でこんな結果が出た。「時間意識が薄い」「管理職が多すぎる」「仕事の幅が狭い」などと指摘、県庁職員の仕事ぶりにお灸〈きゆう)を据えている。改善のキーポイントは効率化と外部委託で、今後の取り組み方策には課長らの業績評価を含めるなど、民間を見習った厳しい対応も求めている。

 この調査は「行政権造改善事業」のメーンとして、県が社団法人日本能率協会に委託した。対象は知事部局全体。同協会は十年度に総務、福祉保健、農政の三部、十一年度に企画調整、生活環境、林務、商工労働、土木の五部と出納局を対象に診断を行った。
診断の結果、多くの無駄や改善すべき点があることが判明。これが協会の指摘する方向で見直されたと仮定すれば、正職員の業務量は二四・五%減少、残業をしなくても三千三百五十一人へと一九・五%の削減が可能という計算になった。臨時職員など「その他職員」にいたっては四二・四%も削減できるという結果で、両者を合わせると削減可能率は二三・九%。人件費でみれば、年間で百十九億円〈正職員百十一億円、その他八億円)もの額が浮く計算になる。
 改善すべき点をみると、管理職は「業務量に比べて過剰な部門がある」、一般事務職員は「待機、休息時間比率が一0%を超える課が半数」「職員の仕事の幅が狭い」、臨時職員は「仕事をしている時間が少ない」などで、人員カットの余地があるとされた。
また「〈仕事)一件当たりの所要時間が全般的に長い」「〈監査など)専門性が要求される業務を、二、三年で異動する職員が手探りで行っている」「時代遅れのリレー式情報伝達が行われている」などと非効率な業務遂行を戒め、「仕事の成果や効率性よりも態度で評価される雰囲気」についても是正を指導。広報誌編集、式典準備などについては、外部委託によるコスト削減を求めている。
 県は十年度の調査結果を参考にしながら、昨年三月策定の行政改革大綱で「十一年度から十二年間で知事部局員の一五%縮減」を打ち出した経緯がある。
 今回の調査結果について、千葉隆総務部長は「外部の目で見た指摘であり、十分に参考にしていきたい。人員削減率は協会の提示した膨大な条件がクリアされた場合に初めて達成されるもの。
県として条件をすべて受け入れることはできないが、行革大綱の一五%削減を補強する材料とは言える。会議が長いなどの点については、既に改善を進めている」と話している。
 県は昨年の同協会の指摘に基づいて、職員の給茶サービスの見直し、辞令交付の廃止などを実施しており、二年間の調査結果も踏まえながら、来年度に部局、課所ごとの定員モデルを策定する。