2000,2,21読売新聞
学校で「子育て理解」授業
少子化対策 中教審小委が報告案
保育体験、全高校に

 中央教育審議会(文相の諮問機関)の「少子化と教育に関する小委員会」(座長=河合隼雄・国際日本文化研究センター所長)がまとめた報告案の内容が二十日、明らかになった。報告案では、少子化に対応する具体策を、家庭、学校、地域社会の三つの視点から提言しており、学校教育の面では、小、中、高校の各段階で、男女が共同して行う子育ての意義や親の役割などを教える「子育てへの理解」をカリキュラムとして位置づけることなどを求めている。これを受け、文部省は二000年度中に、具体的なカリキュラムの指針をまとめる方針だ。(報告案の要旨政治面)

 同案はまず、都市化や核家族化で、地域の子育て支援機能が弱体化し、子育てに対する親の不安や負担感が増幅していると分析。あらゆる世代の大人が、文化、スポーツ、ボランティア活動などを通じて積極的に地域社会で子どもとかかわりを持つよう求めた。
 具体的には家庭教育では、倫理観や道徳観などを子どもに教えるため、親を対象とした「家庭教育学級」の促進など、しつけに関する親への教育を重視。また、国が企業などへの出前講座を実施するなどして、父親が子育てに参画することへの理解を企業に求めていく必要性を指摘した。
 学校教育では、「子育て」の重要性を教育の中でも明確に位置づけるため、現在モデル事業となっている高校での保育体験学習をすべての高校で実施することや、乳幼児を持つ親を学校に招いて話を聞く授業の実施などを求めた。また、小、中、高校の各字校段階で、「道徳」や来年度からの「総合的な学習の時間」などを活用して子育てを含めた将来設計について教えるとともに、「社会科」や「公民科」では、少子高齢化社会の問題を児童、生徒が考えられるような学習を進めるべきだとした。
 このほか@幼稚園の一時預かりなどを充実させ幼稚園が子育てを支援する機能を高めるA学級崩壊などを未然に防ぐため幼稚園と小学校の連携を強める−−などを盛り込んだ「幼児教育振興プログラム」を国に策定するよう提言している。