町づくり3法と中心市街地活性化法

<第2講>
 法律の生かし方が課題
住民のニーズ調査必要

 全国まちづくり
 フォーラム代表
佐川嘉久さん
 県のタウンマネジメント講座第二講は四日、水戸市の県産業会館で開かれ、全国まちづくりフォーラム代表の佐川嘉久さんが「街づくり三法と中心市街地活性化法」「中心市街地活性化支援施策」をテーマに講演した。
 【講演要旨】
 ◆街づくり三法の意識
日本は今、大転換期を迎えている。中心商店街が空洞化し、都市が空洞化すると地域の未来が空洞化する。これまで街づくりを担ってきた行政は財政離に陥り、全国で五二%の中心商店街がその未来を失いかけているという。
 商業施設ばかりでなく、行政の施設も郊外化が進んだ。日本のまちづくりは、将棋のコマを動かしているだけで、その時の首長の判断によって変わってくる傾向が強い。百年かけてまぢづくりをしようという視点がないようだ。
 そのような中、改正都市計画法、大規模小売店舗立地法 (大店立地法)、中心市街地活性化法のいわゆる街づくり・三法が動き出した。地方分権を強調し、まちづくりにまちの個性を求める施策で、どの街も国が指導する通り、同じようにやらないと支援してくれ在かった時代とは正反対の新しい仕組み。
 中心市街地の空洞化に歯止めを掛けるには、これらの法律を正確に理解して、街づくり機関(TMO)が「タウンマネジメント(まちを経営する)」という新しい発想でまちづくりを進めていく必要がある。 
 ◆改正都市計画法
 街づくり三法についてだが、まずい改正都市計画法のポイントは、具体の都市計画で各市町村が自由にさまざまな特別用途地区を設定できるようになった点だ。地方分権を推進する法律でもあり、例えば「わが街には大型店はいらない」となれば、首長の判断で「中小ハ売店舗地区」を設定しい大型店の立地を制限することができる。
 実際には大型店や消費者からの反発が強く、全国どの市町村でも手がついていない状況で、運用は難しいが、これをいかに活用するかが課題だろう。
 ◆大規模小売店舗立地法
 来年六月に施行される大店立地法は、県が交通渋滞・騒音・ごみなど生活環境の視点から大型店の出店を規制する法律で一改正都市計画法と密接に関係している。
 現在の大店法は、営業時間・店舗面積はどの経済的側面から出店を規制する法律で、結審するまで一年も二年もかかっているような状況。新法には時間とお金をかけずに遂行していこうという姿勢もみられ、大型店の出店については、県によって判断が大きく分かれるところだ。
 ◆中心市街地活性化法
 昨年七月に施行された中心市街地活性化法は、縦割り行政の弊害をなくそううと十三省庁が連携してできた施策。
「街なか再生市街地再開発事業」(建設)「テナントミックス管理のための基金」(通産)「バスサービス高度化事業」(運輸)など百五十の支援メニューがあり、分かりづらい面もある。基本計画策定段階で、中心市街地の区域指定や住民の合意形成に戸惑っている市町村も多いようだ。
 同法は、中心市街地の商業地全体を一つのショッピングモールと見立て、総合的かつ独自のすぐれた計画によって推進される事業、さらに、市町村の基本計画に従って中心市街地の運営・管理を行うTMOを支援することを目的としている。
 中心市街地活性化は、この法を生かせるかどうかにかかっており、今こそ民間非営利組織(NPO)的なTMOづくりが求められている。そのためにはまず、地域住民のニーズを探ることが不可欠。首長も郊外開発型から中心街整備型への政策転換を考えなければならない。商店街は他力本願、大型店依存体質から脱却し、後世に誇れる「まち」をつくるんだという気概が必要だ。