<第3講>
ルーコネクション代表
藤原康夫さん
 県のタウンマネジメント講座第三講は十八日、水戸市の県産業会館で開かれ、ルーコネクション代表の藤原康夫さんが「基本計画の位置づけと役割」をテーマに講演した。
 【講演要旨】
 ◆基本計画の位置づけ
 中心市街地活性化法では、街の個性に合わせた活性化基本計画を策定することを求めている。基本計画というのは、中心市街地に限定した具体的なアクションプラン(事業計画)と考えるといい。
 「こんな街にしましょうね」というだけでなく、事業を実際に仕立てることができなければだめ。これまでのマスタープラン的なものというのは、計画に実効性がなく、実現するための糸口が見つからないといつのが現状だ。さまざまな分野別の計画の相互関係を明らかにし、街の事情に合わせこれを進める手だてが用意されなければならな
い。
 中心市街地は、都市の独自性、固有性を表す要素をたくさん持っている。そして地場産業、とりわけ中小商業のインキュべータだ。部市的サービス機能のストックがあり、歩行手段の確保、福祉的交通空間の可能性も大きい。空洞化したとはいえ、住宅が多く集住の可能性もある。活性化の課題は、まさに中心市街地がなぜ必要かの裏返し。
 今こそ地域内経済循環を考えなければいけない。そのかなめが地場産業であり、地域で自己表現できる商業者を育てていく視点が重要だ。また、開発行政が進んで住宅が郊外に広がり、集住思想が薄れてきた。だれもが雑居できる場所というのは唯一中心市街地だと思う。今まで避けて通ってきた「住まい方のルール」も見直す必要があるだろう。そのような課題に留意して基本計画を策定していくことが大切だ。
 ◆合意形成の進め方
 次に合意形成について。基本計画策定には、地域の人たちの合意形成が必要となる。まちづくりにかかわりを持つ人たちを分類すると、
@市民・消費者・生活者
A商業者・商業団体・経済団体(商工会議所等も含む)
B地権者・住民
C行政
−に区分できるが、だれもが理解をして、計画づくりを進めていくことは大変なこと。
 合意形成の進め方が計画づくりの解題とする市町村は多い。初めにだれとだれが何について合意するのかを明確にしておくことが大切だ。
 まず、計画のコンセプトづくりの段階では市町村の総合計画や都市計画マスタープランとの整合性を考える必要がある。事業の組み立て段階では、地権者などリスクを負う者が主体となるべき。TMO(街づくり機関)はシステムづくりや運営の段階で具体的にかかわっていけばよい。
 合意形成の方法については、意見がフィードバックできる方式が望ましいが、一般的にはメンバーが固定された会議・委員会などを組織し、消費者グループや商店街へのアンケートやヒアリングを行う。さらに、シンポジウムやワークショップ、講演会・説明会を開催し、周知を図る形が採用されているようだ。
 基本計画自体は自治体がつくるもの。その事業を担う公益性の高い推進役としてTMOを位置づけ、地場をどうやってつくっていくかという発想で計画づくりに取り組んでいかなけれは目標を見失ってしまう可能性もある。